患者を食中毒のリスクから守ることも、看護師が担う役割の一つです。食中毒は特定の時期や環境下で起こりやすいため、その知識を持っていることが予防につながります。
多くの人が理解しているでしょうが、食中毒が起こりやすい代表的な時期は夏です。夏は気温が高く湿度も上昇するため、細菌が繁殖しやすい環境になります。特にバーベキューやお祭りなど屋外で提供される食品は、適切な温度管理が難しく注意が必要です。冷たい食品や生ものも細菌が増える速度が速いので、十分に気をつけましょう。
また、特定の環境下でも食中毒が発生しやすくなります。例えば電力の供給が途絶えたり、冷蔵庫が正常に機能しなかったりした場合です。食品の保存状態が悪化し、細菌が繁殖する原因になります。災害発生時などは、身の回りの安全がもっとも大事ではありますが、食品の安全管理にも少しだけ意識を向けておきたいものです。
病院内での食中毒予防においては、看護師も食品の取り扱い方に気をつけることが大事となってきます。手洗いの徹底、調理器具の適切な使用と清潔保持、食材の保存方法の適正化など、基本的な衛生管理を常に心がけることが求められるでしょう。
看護師として患者の安全を守るためにも、食中毒が起こりやすい時期や環境を知り、適切に対応することが欠かせません。日々の忙しさの中でも、食品の安全管理に関する知識を更新し続けることが、患者はもちろん、看護師自身や家族を守ることにもつながります。